Gloria

また漫画のプロットを駄文にします。

GO KOBEという四コマ漫画に出てきたオリジナルキャラクターの小川君が少しだけ登場します。
オリジナルキャラが苦手な方はご注意ください。









☆☆☆

「よっこらしょ」
シルバーの天使のオーナメントを片手にツリーの上の方に飾ろうと彼女は腕を伸ばした。
後ろ姿ではまだ分からないが、横から見るとふっくらとしたお腹が目立っている。

星を掲げたシルエットの天使をツリーの真上にある星により近い枝に飾りたい。
そう思った彼女はつま先立ちで腕を伸ばす。

「うわっ…きゃっ!」
「琴子ちゃんっ危ない!」
遠くから見守っていた紀子が驚いて声をあげるが、横でモールを飾っていた直樹が抱きとめたのをみて、驚いてファインダーをはずしたカメラを再び持ち直した。
「いいショットが撮れそうだわっ」


☆☆☆

三人は頼まれた買い物を済ませて、家に向かっていた。
後もう少しで入江家という成城の並木道。

「ねー。裕樹おにいちゃん。好美おねえちゃん。サンタクロースに何をお願いしたの?」
琴美は両脇で手をつないでくれるふたりの顔を交互にみた。
裕樹と好美は顔を見合わせて笑みを交わした。
OXスーパーの買い物袋がカサカサと音を立てる。
楽しいパーティの準備に当たり前のように参加できる事を嬉しく思い、好美が答える。
「素敵なクリスマスが過ごせますように。かな。」
答えてから、ちらりと裕樹の顔を見て頬を染める。

「そっかー。大人になると”もの”じゃないのねぇ」
琴美は目をつぶってうんうんとうなずいた。そして目を開けると裕樹の顔を見上げて、にっこりとした。
父親によく似た、含みのある笑顔。
裕樹はぎくりとしたものの、余裕のある笑顔で首をかしげた。
「?なに、琴美。」
口に手を寄せてきたので、裕樹は腰をかがめる。
「裕樹おにいちゃん、がんばってね!」
そう耳元で囁くとふたりの手をがしっとつかんで、握らせる。
そしてふたりの袋を両手に持つと、向こうに見える家に向かって走り出す。
「琴美?!」
「ごゆっくり!!別にパーティーこなくたっていいよ!」

「おせっかいなところは琴子そっくりだよな。あいつ。」
裕樹は握らされた手をゆっくりとそして握り直す。
指を絡められて、好美はさっきより一層頬を染めて、頷いた。

「ま、少し歩こうか。」
「…うん」

☆☆☆

「じゃ、行ってくるから。」
「おじいちゃん、いってらっしゃい!」
「相原さん、いってらっしゃい。」
台所の紀子と琴美に声を掛けるといつもの帽子をかぶりなおした。
リビングを見ると穏やかな笑顔の琴子と直樹がツリーの飾り付けをしている。

外に出て、玄関のリースをちらりと見て外階段をゆっくり降りる。
すると玄関から琴美が飛び出してきた。
「おじいちゃん!おじいちゃんが帰る頃、サンタさんが来てるかもしれないから!
 驚かさないようにね!」
「分かったよ。でも、いつもすれ違っているみたいだな。」
祖父の手を握るとエプロンのポケットから小さなデジカメを取り出して手渡すと、一瞬紀子のような表情でにっこりした。
「で、こっそり写真撮ってね!」



駅に向かう道すがら、ポケットのデジカメを取りだした。
先ほどの琴美の笑顔と悦子がなくなった年の25日の朝、サンタさんが来なかったと布団で泣いていた琴子が重なった。
そして先ほどのリビングの琴子の笑顔を思い出して、鼻をすすって空を見上げる。
「琴美には出来るだけ長くサンタさんを信じてほしいもんだな。」



☆☆☆


呼び鈴が鳴ったのでインターフォンをみると、宅配便の配達員。
「はい」
「兵庫県芦屋市の小川様からお届物です。」


直樹は判を押し、大きな箱を受け取った。
小川は神戸時代の同僚。 やたら直樹と琴子になついた変な奴だった。
最近は片手間で描いていた変な小説の方が本業になり、医者はやめている。
「あ、毎年恒例の小川さんのプレゼントだね♪」
「昔はとんでもないものばっかりだったけれど、最近はまともだな。」

昔はコトリン抱き枕とか、シーツとかトンデモアイテムだった荷物も琴美が生まれてからは
芦屋のこだわりの子ども服とかスイーツなどまともなものだった。
箱の中からはカラフルな箱が沢山出てくる。
「あいつは簡易包装を覚えたほうがいいな。」
「え、でもやっぱりこうやってプレゼント包装されていると嬉しいよ~」
大小の箱を取り出しながら、琴子は嬉しそうに覗き込んでいる直樹を見上げる。
「ほら?みて。お腹の赤ちゃん宛の包みもある。」
白いリボンを解いてふたを開けるとシルバーの天使のオーナメントがふたつ向かい合って収まっていた。
さっき琴子が一生懸命上に飾ろうとした物と同じ種類の品だった。
「うわぁ、琴美とおそろいなのね。さすが小川君」
双子の天使は星ではなくハートを掲げているシルエット。
「あれ?あいつに双子って話したかな…。」


ひときわ可愛く包装された包みは琴美宛だ。
まだ独身の小川は琴美を嫁にもらうとふざけたことを言って、直樹にあきれられていた。
誕生祝いにマンションを贈るといって、買う寸前までいったのを無理やり止めさせたのはまだ記憶に新しい。
「ここ何年かは普通に可愛いお洋服だったよね。芦屋のえーとペロペロとかいうお店の。」
「さぁな。まぁ琴美に自分に開けさせよう。」

☆☆☆

にぎやかなクリスマスパーティは時計の針が22時を指す頃にお開きとなった。
今日定時にあがって予定が無い病院の面々や大学時代の友達もやってきて盛り上がっていたのだか、
琴美が寝る前に
「みんな、真夜中までパーティしてると、琴美のところに来るサンタさんが恥ずかしがってプレゼント届けてくれないよ~。
と涙目で訴えたため、皆でお片付けとなったのだった。

琴子ははしゃいで片付けに参加していたのだが、参加者みんなが余計な事をするな!と自分の部屋に追いやられていた。

直樹に連れられて自室に戻ると、琴子は羽織っていた上着を脱いでドレス姿になって直樹の前に立った。
胸元から切り替わって広がっているドレスのラインを手で押さえると、膨らんだお腹を直樹に見せた。

「さすがに双子だと、大きくなるのが早いのね。琴美の時より本当にすごい。」
目を見開いて驚いた表情をすると一児の母とは思えない幼い。
なのにその次には聖母のような表情でお腹を撫でて目を閉じる。
「来年のクリスマスには赤ちゃんたちも一緒に参加してるね。」
「そうだな。」
直樹はベッドに座ると立っている琴子をそっと手招きして、お腹に手を当てる。
xmas-senga.jpg
「?ん、入江くんどうしたの?」
「お腹のライバルたちにお手柔らかにって」
「ライバル?」
「二人ともエコー検診で男の子らしいって言ってたろ。」
口角を少しだけあげて直樹がイタズラな表情で琴子を見上げた。
「そうそう、付き添ってくれた琴美とお義母さんが、がっかりしてた。」
「あんまり判別しにくい月数なのに男だって主張してくるところからして、俺に宣戦布告してるだろ?この二人。」
「なにいってるの~入江くんってば。可愛い男の子ふたりいても、一番は入江君だから。」




☆☆☆

………まだ4コマネタはあるのですが、今回の駄文はここまでです。
最後入江くんらしくないかもしれません。子どもにやきもち(笑)なんて。


2008年秋ぐらいから琴美の次は男の子の双子。
しかも入江くんそっくりでママ大好き(まぁ男の子はママ大好きなのはデフォですから)!
入江くんが子どもたちとママを取りあう…というネタがずっと脳内で続いておりまして。

まぁらしくない入江くんばかり取り揃えているブログでございます。やっぱり俺得で…恐縮です(汗)


あとがきが長くなりましたが、僻地までクリスマス話を読みに来てくださりありがとうございました!!
「カプチーノを片手」方面には、クリスマスイラストをアップいたしました。こちらの線画の着色バージョンです。ご興味のある方はどうか素敵ブログ様ツアーの合間のお暇な時に、ちょぴりお立ち寄りくださいませ。

皆様、素敵なクリスマスを!そして、よいお年を!

(とか言って、年内またアップするかもしれません…)
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Author:ema-sque
こちらはema-squeが自分の好きな漫画やアニメ、ドラマの妄想漫画やイラスト、妄想駄文を置くblogです。

イタズラなkiss、プリキュアシリーズ、連続テレビ小説シリーズ、日々読むマンガなどでも落書きしたり、つぶやいたりします。

だいたいは「いつまでもいりこと」と唱えながら妄想に浸りつつイタキスの落書きを描き散らしています。

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