Embrasse-moi

ただの主婦が好きな漫画やアニメの二次創作置く僻地ブログです。

総天然色の彼女~テキスト版~

テキスト見本のための駄文です~。


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斗南大学付属高校は上位3クラスは国公立、難関私立大を受験する。中位クラスはほとんど付属の斗南大学へ進学。
下位のFクラスは頑張らないと付属大学も危うく、例年半数は専門学校や斗南大学よりも偏差値が低い大学へ進学。もしくは就職。
超進学校、完全付属校、普通高校、三つの学校が同居しているような状況であるからして、3年の秋の文化祭などは本当に同じ学校?と思ってしまうぐらいクラスによって温度差があった。

三年で文化祭に全力投球なのはD組、E組。中下位ではあるものの、これまでの成績で既に大学への進学をほぼ確定している連中だった。
F組は大学へあがるための学力テストに向けての勉強に必死になっているはずなのに、なぜか彼女だけはE組の女子に混ざって熱心にダンスをしている。

昼休みに中庭を横切ると、東屋の横でE組の女子とF組の相原さんがにぎやかに話をしていた。
明るい栗色の髪を小学生のようにツインテールにして笑って首をかしげていた。

「入江、あそこにいるの相原さん?なんでダンスなんかしてるんだろう。進学大丈夫なのかな?」
「…」
横に歩く友に聞いて観たものの返事はない。
両親が大親友ということで、同じ学年の彼女と同居している彼なら理由を知っているだろうと思っただけなのだけど、彼は少しだけ眉をしかめただけで、返事をしなかった。
「もしかして、また勉強みてあげてるの?」
「…みるわけないだろ。」
一言そう言うと、クールフェイスのまま校舎に入って行った。
僕が東屋を振り返ると、相原さんがぴょんぴょんはねながらこちらに手を振っていた。
多分校舎に入って行った入江に向かって手を振っているとは知りながら、つい笑顔で手を振り返して入江を追って校舎にはいった。

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キッチンの奥、パントリーのさらに奥に紀子の家事室があった。
そこには愛用のカメラとビデオカメラ、変装道具、漫画家顔負けの画材セット。
そしてミシンがあった。

家事室からリズミカルに機械音が響き、まった。
紀子はミシンから出来たばかりのそれを改めて手に取り、糸の始末をした。
完璧な出来栄えに紀子は両手に持ってそれを天に向かって持ち上げた。
「全員分完成よっ。琴子ちゃんのはこれ。薫ちゃんのはこれ、望ちゃんのはこれ。渚ちゃんのはこれ。」
白いレースをふんだんに使ったそれには不釣り合いな赤いフェルトでアルファベット五文字とハートがアップリケされていた。

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「先輩!渡辺先輩!」
文化祭を明日に控えた放課後、廊下を歩いていると背の高い黒髪の女子に呼び止められた。
彼女は多田さん。今年の文化祭実行委員長だ。
サイドの髪を耳に掛け、赤い縁の眼鏡から黒目がちな大きな瞳をくりくりさせながら近づいてきた。
「渡辺先輩、色々とお世話になりました。先輩のアドバイスのおかげでステージのやりくりとか、大学との連携がうまくいきました。」
「はは、大してお世話してないよ。色々と頑張っていたね。無事に終わること祈ってるからね。」
「受験勉強大変な時にありがとうございました。あの…お忙しいとは思うんですが…、よかったら明日の午後のステージ、私のクラスの演劇があるんです!よかったら観てください!」
手渡されたステージのスケジュール表にピンクの蛍光ペンのラインが一か所引いてあった。

多田さんと別れると、スケジュール表を見ながら靴箱に向かう。
「渡辺そんなの見ながら歩いていると靴箱にぶつかるぞ。」
そう声を掛けられて、顔を上げると靴箱が目前にそびえていた。
「お、入江。明日の模試申し込んでなかったよな。せっかくだから後輩の頑張っている姿でもみないか。」
既に靴を履き替えていた入江にスケジュールを渡した。
「2年A組…英語劇マイフェアレディ、これか?」
「そうそう、今年の実行委員長の多田さんのクラス。さっき誘われたんだ。」
珍しくじっとスケジュールをみると入江は付き返してきた。
「英語劇だけみる。」
いつもより強めに眉をしかめて入江は歩き出した。

「?」

僕はそのとき蛍光ペンの部分のみ確認しただけで他の演目はみていなかった。
当日になってその訳がわかったのだけど。


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